野球の神様

 

聖カタリナ高校 野球部の浮田宏行監督から連絡があったのは数週間前。

「壮行会を見に来てくれないか」と。

高校の部活動で、こんなふうに大会前に選手・関係者・保護者たちが一堂に介して

心をひとつにする時間がある部活動はそうそうない。

2023年2月に聖カタリナ学園の監督になると

部内暴力で揺れ動いたチームを甲子園に導き、プロ野球選手を輩出するという

勝利と育成の両方で成果を残した、高校野球界では一目置かれる監督は

実は、中学校の先輩。

松山商業から創価大学を経て、社会人野球のプリンスホテルでプレーし、

現役を引退してからは会社経営する傍ら野球解説もやっていたが

それらを全て辞め、カタリナ高校野球部の監督に就任した時には心が震えた。

彼が手を挙げなければ、カタリナ野球部は活動できていないからだ。

不祥事のチームを託され経営者から高校野球の指導者に 聖カタリナ・浮田宏行監督はなぜ1年半で甲子園へとたどり着いたのか?
聖カタリナ・浮田宏行監督インタビュー(前編) 就任からわずか1年半で甲子園出場を果たし、2年連続でエースをプロ野球に送り出した監督がいる。名門・松山商業から創価大学を経て、社会人野球のプリンスホテルでプレーした浮田宏行氏は、現役を引退して…

野球人の前に、人として。

愛媛マラソン前には沿道の清掃をしたり、地域の人たちにも積極的に挨拶し

社会でても逞しく生き抜くことができる人間を育てている。

その壮行会。

野球部全員が一言ずつ決意を語り

保護者会からは想いのこもった鶴が贈られた。

どの部活もどの学校も並々ならぬ想いを持ってキャリア集大成の大会に向かう。

結果は当然勝敗がついてしまうのだが

それを超越した、自分たちがこれから生きていく上で

糧になり杖になり宝になる、そんな「仲間とのかけがえのない時間」を

味わい尽くしてほしい。

壮行会後、監督やコーチの方々ともお話をさせていただく。

すでに監督が、夢を持つ若手指導者を招き入れ、様々な意見を取り入れ

選手のみならず、指導者の育成にも乗り出していることに

今日も心が震える時間。

何事も、種を蒔かねば芽が出ない。芽が出なければ裾野は広がらない。

我々もかくありたいと。

先輩のことを心から誇らしく。

野球の神様はあなたを観ています。どうか、野球を好きでいてください。

 

コメント

最近のコメント

タイトルとURLをコピーしました