Categories: つれづれ日記

ヒーローを待っていても

愛媛県県民文化会館ひめぎんホールにて開かれた、
「差別をなくする県民のつどい」(愛媛県人権対策課主催)。


開演前の緞帳中より
社会活動家 湯浅 誠 さんに会えるのをとても楽しみにお邪魔した。
反貧困ネットワーク事務局長で、内閣府参与をつとめられたこともある方。
年越し派遣村の村長・・・というと、分かる方もいらっしゃるだろうか。

私はパネルディスカッションのコーディネイターという立ち位置で、
打合せも含めて一日ご一緒できたことは刺激的だったし光栄だった。
彼が書いた本は、センテンスが短くてとても分かりやすく
ブレナイ一貫したスタンスと
虎の巻的なハウツー本とは違い
地に足のついた(決してハウツー本を敵に回しているわけではないが
そんなに簡単に物事がキラリと解決する秘策はそうそうないと想っている)
とても合点のいく内容。

講演は90分があっという間で、
冒頭のネタ選びなども流石。若者の未婚率から紐解いていく話はぐいぐい引き込まれた。
「結婚したい」「家族を持ちたい」と思っている若者は9割を超えるのに
実際に実現出来る人は大多数では決してない。
そこには、雇用の問題、少子化の問題、福祉の問題などいろんな問題がはらんでくる。
それは、「最近の若い者は」と片付けられられないことで、
他でもない我々大人がつくってしまった社会なのだ。
後半のパネルディスカッションも、湯浅さんの想いが散りばめられてて

現役大学生や、うつ病の方の就労支援などに取り組んでいる「こころ塾」村松塾長はじめ
オペラ歌手で同和問題を取り上げたコンサートをされている、渡部千賀子さんの言葉も
とても説得力があってあっという間の時間だった。
滅多にもないが、本にサインをしてもらった。
学生さんにも、こんな地方の喋り手にも、ホントにフランクに接してくださり感謝。


「ヒーローは待っていても世界は変わらない」
彼の本のタイトルだ。
絶対的なリーダーに全てお任せの民主主義はらくちんだ。
その人が世の中を好転させる魔法のボタンを持っているような「錯覚」が恐ろしい。
そんなボタンはどこにもない。
他でもない我々一人一人が、地味かもしれんが一つづつ
小さい石を動かしていかないと、何も変わっていかない。
「たとえ誰が総理大臣になっても、高齢者が一気に減ったりはしません」
湯浅さんの講演での柔らかい口調での一言が突き刺さる。
用は自分が動くか動かないか、だ。
ちっちゃいヒーローが沢山生まれればいいな~と思う。

やのひろみ

四国 愛媛県在住のフリーパーソナリティ、やのひろみ です♪ラジオ・テレビ・CM・イベントなどで喋ってます。

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やのひろみ

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