第30回サウンドトレイン

 

第20回愛媛県立松山中央高校吹奏楽部定期演奏会「サウンドトレイン」から

毎年母校の後輩たちを応援するOGの司会おばちゃんとしてご一緒させてもらって11年。

今年は記念すべき第30回。創部以来初めての県民文化会館メインホール!

去年無観客だったから、なおさら、友だちや仲間に観てもらえる機会ってことで

並々ならぬ想いで準備を進めて来ていた部員の皆さん。

それが・・・コロナ禍で愛媛県内感染拡大を受け

昨夜日をまたぐ緊急会議の末、なんと当日朝中止が告げられた。

写真は、去年は史上初の無観客での開催 の様子

 

中学生の頃から白ブレに憧れて、この舞台に立ちたいと思って

進学してきている生徒さんたちが多いことを知っている。

この日が3年生を送り出す、そんな卒業セレモニー的な意味あいでもあることも

1年から3年の部員全員で舞台に上がれるという無二の機会ということも

毎年裏方でお手伝いしている、やのも含めて初代顧問や音響・照明・映像スタッフも

そのことを痛いほど分かっているだけに、本当にかける言葉が見つからない。

 

甲子園は出来ていて、オリンピックはやれていて

単一学校の演奏会が、しかももう前日から会場入りしてリハーサルも終えていて

舞台音響照明のセッティングも全て終了しているのに

何の猶予もなく当日の朝、その舞台が消えてなくなった。

これは昨日の前日リハの風景。

 

そんな中、最後のミーティングで部員たちは

誰かのせいにするでもなく、恨み節もなく、今の現実を受け止め

まさに「明日に向かい、今を生きる」姿。

そのチームとしての清らかな心は日頃の鍛錬の賜物。

 

大人に出来ることは何なのか

彼らの一生の思い出を簡単に奪って良かったのか

また子どもたちが我慢を強いられている

何も悪いことしてないのに

そして彼らには「また来年やればいいじゃん」はやってこない

だからこそ今この一瞬の学びを出来るだけ止めないように

そのためにどうすればいいか

もっと大人が知恵をしぼらないといけないのではないか

とにかくとにかく胸が痛く、考えさせられる

中央高校吹奏楽部3年生の皆さん

どうか音楽を好きでいてください

ちょっとでもいいので楽器に触れていてください

また皆さんがキラキラした弾ける笑顔で演奏している姿を

観させていただく日が来ると信じて。

 

コメント

  1. 通りすがりの大人の一人 より:

    先生方も悩みに悩んで出した結論でしょうけど、
    「やめる」と言うのは一番簡単な結論です。

    「やりましょう」には責任も覚悟も、当然ながら感染者を一人も出さないという強い意志のもとに対策と労力がかかります。

    最近、近いことが我が子にあったので身につまされました。

    どんな大人の背中をみて子どもたちはどう育っていくのか、
    そんなことを考えさせられるブログでした。

    • やのひろみ やのひろみ より:

      学校も悩んで部の先生も精一杯主張して出した結論でした
      同じようなことが全国各地で起こっていますよね、お子様もそうだったんですね・・・
      悩み考え岩が動かざるとも諦めない行動を。
      そのプロセスを子どもたちはしっかり見ています。
      心からそう思います。

  2. 吹奏楽部保護者 より:

    ありがとうございます。
    中央高校吹奏楽部3年の保護者です。
    朝中止が知らされ
    「これからどうしたらいいの?」「何でなん?」
    と娘に言われたとき、なんと言ってあげていいかから言葉が見つかりませんでした。
    矢野さんのブログとツイートを読ませていただきました。お礼が言いたくてコメントさせていただきました。これからも吹奏楽部のことよろしくお願いします。
    そして、高校生だけでなく頑張っている愛媛の子どもたちのために、まず大人が手本を示していかなくてはいけないことをメディアを通して発信してください。
    よろしくお願いします。

    • やのひろみ やのひろみ より:

      親御さんも同じ気持ちですよね!
      3年間共に応援してこられましたから
      心中いかばかりかと思います。
      大人が背中をみせなければいけませんね
      いつも強いられるのは子どもたちです
      ずっと応援しております!

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