ある お方へ お祝いを届けるために とある酒屋さんへ 立ち寄った。
松山市道後にある、山澤商店。
もう100年以上も、この道後の地 で商売を営んでいる。
ちょうど円満寺のすぐそばで、道後の町並みに とけ込むようにその店はある。
看板も、よ~く みると掛かっているくらいで、普通に通ってたら、
素通りしてしまいそうなくらいだ。
茶色の引き戸をガラガラと開けて店内に入る。
じいちゃんの家 に来たみたいな 雰囲気。
一升瓶や洋酒が、古めかしい棚に 行儀良く陳列されている。
レジは、大正時代のもの。

木箱の側面には、山澤商店と刻印されている。文字が右からはっきり読み取れる。

で、どういう仕組みかっていうと、
金額を、レジ用紙のでっかい奴みたいな感じのロール紙に、鉛筆で記入。

ボタンを押すと、おつり入れの箱が開く、という何とも原始的なもの。
でも、山澤さん曰く
「誰が商品を売ったかが、筆跡で分かるんでセキュリティ抜群」だそう。
なるほど~
キリンビールのマークの入った鏡。これも年代物やろうな~

熨斗紙もお願いする。ここのスタッフに、書家の方がいらっしゃるので、心強い。
・・・のはずが、ちょうど席を外していて、墨と硯をお借りして私が書くことに。
これでも、書道歴10年ほどだったろうか。
一応、もうすぐ中学生師範(中学生までを教えることの出来る資格)が
とれそうだったのだが、部活が忙しく、辞めてしまった。
硯と墨の黒が懐かしい。なんともいえない墨汁の匂い。
久しぶりの小筆は、とても心地よかった。
こうやって、モノを大切にしているお店での買い物。何だか心通う温かい時間だった。

やのひろみ

四国 愛媛県在住のフリーパーソナリティ、やのひろみ です♪ラジオ・テレビ・CM・イベントなどで喋ってます。

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