キャリア60年

松山市末町「そばうどん処『田舎家』」。
今月一カ月お休みをいただいて、昭和60年オープン以来25年ぶりに
茅の葺きかえを行っている。

2年以上かかって、茅を集め、職人さんのスケジュールを確保し
準備を整えてきたこのプロジェクト。
今日は、西予市野村町からやってきた5人の職人さんに会いにでかけた。
国道沿いはかなりいい感じで茅が積み重なっているが、
国道と反対側は、まだまだこれからの状態。

「あ~やのさんやん。写真撮らしてや。嫁さんに報告せんと」と
職人さんと一緒に記念撮影したりしつつ、
屋根の足場に特別に上がらせていただいた。


職人を指揮するのは、棟梁の水野和夫さん。
なんと、数えで80歳!!えええ~~~!!それで屋根に上っとんですかぃ。
茅を少しずつ積んでは締めて、積んでは締めて、10層くらい積み重ねていく。
その作業に、図面や設計図などが一切ないので驚いた。
「どうやって茅の量とか傾斜とか決めてるんですか?」と聴くと、
水野さんはあっけらかんと「目見当よ。ワッハッハッハ」と答えた。
恐るべし、茅職人。
愛媛にももうほとんど居ない職人さんだそうで、職人歴はなんと60年!!
20歳の頃からずっとやってて、現場を踏んで覚えていったんだそう。
何でも机上ではなくて、現場で肌で感じながら染みついたものが全ての世界。
まぁそれは私たちの世界にも通ずるところがあるような気がする。


水野和夫さん(左) 右は水野さんをサポートしているひとり、水口康徳さん
80歳とは思えない、足腰の強靭さと肌艶のよさ、そして
何といっても60年の業がしみ込んだ、このグローブのような手。

この掌、引きつけられる存在感。勲章のような手であった。
ぴかぴかの茅葺屋根で、3月1日(月)11時、リニューアルオープン。
こうご期待。
水野さんは、17日(水)本気ラジに登場します。
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コメント

  1. ラジオマン より:

    田舎屋って、カレーじゃなかった?メインは。

  2. あつ姫 より:

    職人さんの手、厚みがあって、力強くて、なんかいい。                   完成とうどんも楽しみですね。

  3. はるみちゃん より:

    田舎屋の鴨そばは「うまい!」ちょうど通勤途中だから時々寄らせていただいとります。たまたま、1月31日に娘と頂きました!
    屋根が綺麗になっていく光景をみながら松山に下っております。

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